なぜ土器の時期がわかるの?


さて、今回は、土器の破片1つをみて、時期を「ピタッ」と
当ててしまう(ハタメからみると、ウソ/テキトーに見えるかも)考古学者が、
どのようにしてそれを決めているのか、解説していきましょう。

しかし、まず、

考古学者は遺物Aと遺物Bの相対的な先後関係しか判断していない

点が要注意です。

本来は、考古学者が考えた遺物の先後関係を、実年代に当てはめる作業が必要です。
古い時期は、年輪年代測定法やC14放射性炭素年代測定法などがありますし、
新しい時期は、文献資料や大陸製遺物(輸入品)との対応などから、当てはめることができます。

よく言われるのが、「土器のカタチをみてどーして年代がわかるの?
っていう質問です。

これは、半分あってて、半分間違ってます。
確かに、考古学者が見ているのは、カタチです。
しかし、カタチにも大きく分けて2つのカタチがあります。

1 文様(もんよう)
 これは流行や技術革新などによって、変化があります。
そしてこうした動きは、もちろん日本全国で同じではなく、各地で
独自の発展をしていますから、詳細に検討をすれば、小地域的な
流行なども見ることができます。
2 技術
 よく「カタチ」と誤解されているのが、これです。
考古学者は「技術にアトづけられたカタチ」を見ています。

わかりやすく例を出しますと、私たちが”おにぎり”を作るとき、
丸くつくろうか、三角形につくろうか、悩みますね(笑)。

丸くつくろうとすると、自然に手はご飯を両手で押さえ込むような形になります。
一方三角形につくろうとすると、人差し指周辺をのばして、器用におさえるでしょう。

また、こうした作り方(=手の使い方)は、それぞれの家庭によっても違うでしょうし、
また個人の創意工夫でも変わります。しかし、人間の手を使うことは同じですね。

同じように、土器は人の手や道具を使って作りますが、
その痕跡は、製作方法によって全く変わってしまいます。

考古学者は、そのカタチがどのような製作方法で作られたか、を見ているのです。

ところで上のように、あるカタチを作りたいから製作方法を変えるというのもアリですが、
逆にある製作方法をとったがために、あるカタチをとらざるを得なかった、というのも
アリです。
これも、非常に大きなヒントになります。

でもみなさんは、この自由な社会に生きていますので(笑)、
全部同じような「前ならえ的」作り方なんて、あるわけない
絶対テキトーにつくったものもあるし、偶然なものもある
といった反論をお持ちでしょう。

そうですね。どんなに論理的に分類しても、かならず例外はあるものです。
でも全てその偶然に身を任せる分類よりは、
そういった例外や偶然なものの存在を、少なくとも見分けることができる分類
は必要ですね。
このような考え方は、マックス・ヴェーバーの理念型に通じます。

また、
そのような分類が可能であるということ自体が、その分類の信憑性・妥当性を支持しているのです。

・・・と最後は少し難しくなりました。
質問は掲示板にでも書いてくださいな。